家をリノベートしたいと一言で言っても、経験のない人はどこから手をつけたらよいのかわからないと思います。
例えば、3LDKをリノベーションしたら費用はどのくらい掛かるの?築年数・間取りによっても違いますし、施工内容によっても金額に大きな差が出ます。どこに依頼すれば安心して任せられるのか、とても迷うところです。結局どこから手を付けたらよいのかわからないまま、時間だけが過ぎている方もいらっしゃると思います。
結論から申し上げますと、賢く家をリノベーションするためには、事前に出来るだけ多くの情報を収集し、しっかりと計画することがとても大切なのです。
賢くリノベーションするためのポイントをわかりやすく解説します。
昨今、インテリアに関する雑誌が多数出ております。インターネットでも十分いろいろな情報を得ることが可能です。とにかくたくさんの情報を収集し、ノートに写真などを切り貼りして、自分なりにコメントを記載するなどが良いと思います。こんな感じのキッチンにしたい。収納を多くしたい。壁クロスは花柄にしたいなど、まずはイメージを出来る限り膨らまして、すてきなインテリアで生活している姿を思い描きながら情報を集めることです。
リノベーションを行うにあたり、手持ち資金で行うのか、借り入れを行うのか資金計画はとても大事です。予算に応じてリノベーション出来る範囲が異なります。借り入れで行う場合には、工事金額以外にも契約書に貼る印紙税、借り入れ申請する場合にはそれに掛かる諸経費等、工事金額以外にも5%~8%程度資金の余裕が必要になりますので、予算には余裕を持たせることが大事です。
工務店や建設会社、デザイン会社、リノベーション専門会社等、業者の選定が重要となります。思っていた仕上がりと違った、意外と高くついた、アフターメンテナンスを行ってもらえない等、依頼した先によって後悔することがあるかもしれません。デザイン会社に依頼すればお洒落な提案をするかもしれませんが、金額が高く付きます。工務店や建設会社に依頼すればお洒落にインテリアできるのかは少し疑問が残ります。結局全ての満足度を5段階評価であらわした場合5の業者はなかなかいないものです。可もなく不可もない3.5~4.5の業者を見極めて選定することが大事だと思います。
見積を依頼する際、「よく複数の会社から見積を取ったほうがよい」と言われる方がいらっしゃいます。
そういう考え方も決して間違いではありません。しかし、本来同じ見積内容でなければ相見積は何の意味もありません。例えば和室6帖を洋室6帖に変更したいというご依頼の場合、畳の下地から直すのか、畳の下地はそのままで上からフローリングを貼るのかで金額に10万円~20万円程度開きが生じます。積み重なれば金額に大きな開きもでます。大事な点は、お客様のご要望に沿いそれを反映した見積を作成できる会社であれば、たとえ一社だけに見積依頼したとしても後で後悔することはないと思います。
平成21年度から、一定のリフォーム工事について、自己資金で行う場合でも所得税の還付が受けられる減税制度(投資型減税)が導入されました。現在利用できる住宅リフォームに関する減税制度は大きく分けて「耐震リフォーム」、「バリアフリーリフォーム」、「省エネリフォーム」の3点となります。 一定の要件次第では、「所得税の控除」や「固定資産税の減額」を受けることができます。 「リフォネット 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター」等で、詳しく解説しております。 http://www.chord.or.jp/foundation/index.html ご参考ください。
取り決めた内容をしっかりと書面で取り交わすことが重要です。工事期間、金額、見積内容、アフターメンテナンス等、通常必ず記載されております。また、請負業者が500万円以上の工事を一括して受託する場合には建設業の許可が必要となります。許可を持っている業者であれば、国交省の管轄下になりますので、契約書に問題はないと思います。
工事を行う前に行わなければならないことは、管理会社又は管理組合に提出しなければならない工事関係申請書類です。工事申請書、施工概要書、工程表、図面等、これらの書類に不備があると工期が延びてしまう可能性があります。通常施工会社が代理で申請する場合が殆どですのでご安心ください。また、近隣住居の方々に挨拶も忘れずに。
工事完了時には、施工会社と完了検査を行い、施工した箇所の完了説明を受けます。確認する際に大切なことは、施工箇所に傷がないか、取付け方に問題はないかなど、疑問に思ったことはなんでも担当者に聞いてみてください。仕様書や図面と照らし合わせながらチェックすることも大事なポイントです。また、手直しが生じた場合には、いつまでにどのようにして直すかを書面で取り交わすことをお勧めします。